世界文化遺産【新原・奴山古墳群】福岡県福津市

世界文化遺産【新原・奴山古墳群】
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の構成資産の一つ

新原・奴山古墳群(しんばる・ぬやまこふんぐん)は、

福岡県福津市の対馬見山系にある、

津屋崎古墳群(国指定史跡)の一角を成す古墳群です。


5世紀前半~6世紀後半の古墳時代中期後半に造営され、

被葬者は宗像氏関係者と推定されています。


東西800メートルの丘陵地上に

前方後円墳5基、方墳1基、円墳41基が現存し、

便宜的に通し番号が付されています。


この他、過去の記録や発掘調査・地形測量により、

周囲の田圃開削により失われた古墳が18基あったことが確認されており、

それらにも通し番号が付されています。


直径15m以下の円墳が中津宮のある大島に向かって

一列に並ぶように造られています。


2017年(平成29年)、

「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の構成資産の一つとして、

世界文化遺産に登録されました。

古墳が世界遺産に登録された国内最初の例となりました。


1号墳:推定全長50メートルの前方後円墳ですが、方墳部分は失われている。

5世紀前半の造営で、葺石が葺かれている。


2~6号墳:道路と民有地施設の削平により遺存せず。


7号墳:一辺20~24メートル、宗像地方で唯一の方墳。5世紀前半の造営。

沖ノ島の祭祀遺構と共通する鉄斧が出土しており、祭祀場としても使われた可能性がある。


8~11号墳:6世紀代の小円墳。


12号墳:全長43メートルの前方後円墳。5世紀後半の造営。


13~19号墳:6世紀代の小円墳。


20号墳:中規模円墳、葺石が葺かれている。5世紀代の造営。


21号墳:直径17メートルの円墳。5世紀前半の造営。

墳丘上に鎌倉時代の新原百塔板碑(県指定文化財)がある。


22号墳:推定全長80メートルの前方後円墳ですが、

方墳部分は失われている。5世紀前半の造営。

新原・奴山古墳群の中で最大規模で、最古の部類に属す。

周溝と周堤も巡らされていた。

墳丘上には後世に祀られた縫殿宮の石祠がある。


23号墳:6世紀代の小円墳。


24号墳:全長53メートルの前方後円墳。

5世紀前半の造営で、22号墳と並ぶ最古の部類。


25号墳:中規模円墳、葺石が葺かれている。5世紀代の造営。


26~29号墳:小円墳、丘陵地の斜面に造営されている。6世紀後半の造営。


30号墳:全長54メートルの前方後円墳。5世紀中頃~後半の造営。


31~43号墳:6世紀代の小円墳。


44・45号墳:削平され遺存せず。


46~48号墳:6世紀代の小円墳。


49~59号墳:田圃開削で削平され遺存せず。


福岡県福津市